「ものづくり」から学んだこと・感じたこと

CONTENTS


NO. 211~220

211.  今ある価値観を分解し、バラバラにして再結合し、再定義をする。

212.  ライフスタイルの再定義が起こっている

213.  あらためて考えてみた。カタログとは何か?

214.  デザイナーの本当の凄いところをみ~っけ!!

215.  技術力があっても表に出せない場合がある。

216.  大手企業は規模の大きさで商談を決める

217.  改めて感じた。計測の難しさ。

218.  これでは、産学連携は上手く行くわけがない。

219.  日本人は、開発に対する価値を理解していないのかもしれない。

220.  プレゼンや作文力がある人は、有利に進められる



211

今ある価値観を分解し、バラバラにして再結合し、再定義をする。

 

2023年11月2日 

分解した先に現れてくるものとは?

 

以前、デザインについて大きな気づきを得た。

それは、

 

デザインとは、今ある価値観を一度壊して分解し、バラバラにして再結合し、再定義すること。

 

今回、さらに気が付いたことがある。こりゃ~メモだわ。

この分解する作業がとても大切な工程で、このとき表面にあるものをすべて取り去る。

とにかく余計なもの、不必要なものは取り去る。。

 

そして残ったもの。。

それが「本質」

 

まずは「本質」を見つけ出す作業。

これが重要で、企業や商品の芯となる部分。

 

そして、次に

この「本質」を支えるものは何か?を見つけ出す。

これらを上手に再結合させ、再定義する。

 

これは、とてもとても重要な内容だわ!!

 

 



212

ライフスタイルの再定義が起こっている

 

2023年11月8日 

ジャパンモビリティーショー(旧東京モーターショー)に行ってきた。

 

前回、デザインは「価値観をバラバラにし、再結合し再定義する」と書きましたが、

先日訪れたジャパンモビリティーショーでこのことが強く感じられた。

この展示会は旧東京モーターショーなので、いわゆる「車」の展示会だ。

最先端の技術やデザインもあり、とても多くの人で賑わっていた。

 

さっそく中に入ってみると、時代の変化がすぐに感じることができた。

 

展示車は、電気自動車ばかりだった。

 

そして男性なら真っ先に感じるでしょう。

スポーツカーのような派手な車が少なくなったと・・・。

これは海外自動車メーカーの出展が少なかったことも影響している。

更にレースクイーンのような車を引き立たせる美人コンパニオンが絶滅危惧種のように激減した。

 

「モーターショー=レースクイーン」というイメージは完全に崩壊した。

 

スポーツカー=助手席に彼女

 

彼女を乗せて、海を横目に風を感じながら海岸沿いを颯爽と駆け抜ける。

こういう時代は終わったと思いました。

 

かわりに、SUVやキャンピングカーが多くなった。

 

来場者をよ~くみると、

ベビーカーを押す男性や夫婦での来場者が多くなったことに気づく。

夫婦でSUV車やキャンピングカーの乗り心地を吟味している姿があちこちで見られた。

キャンピングカーはとても賑わっていた。

 

なるほどなるほど。👀

「車=人を乗せて移動する」という車の本質自体は変わらない。

しかし、カッコいい車に乗って彼女とデートする男性憧れのライフスタイルは

後部座席に子供を乗せ家族と旅行を楽しむための乗り物に価値観が変わった。

つまり車の価値観の再定義が起こったことになる。

 

世間の価値観が変われば、企業は戦略が変わる。

それとも逆かな?

戦略を変え、販売を伸ばす為に積極的に世間の価値観を変えていったのかもしれない。

少なくとも車を通しての世間のライフスタイルが変わったのは事実である。

家族にとっては車は必需品だけれど、独身の人には車を維持するのが難しい時代になった。

 

 

このほかにも多くの変化を感じることができた。

 

紙のカタログが一切無くなった。

カタログの勉強も兼ねていただけに、管理人にとっては少し残念だった。

ペーパーレス化が進む中当然ではあるけれども・・・、なんか寂しかったなぁ。。

 

派手さより落ち着きや心地よさが必要とされる時代。

ライフスタイルの価値観の再定義があちこちと起こっている。

 

新しい時代を楽しんでいこ~っと。

 



213

あらためて考えてみた。カタログとは何か?

 

2023年11月13日 

会社や商品の本質を見つけることが重要。

 

まだわからないけれど、

転機となるようなカタログ制作の大きな仕事が舞い込むかもしれない。

そこでもっとカタログについて追及し勉強を深め始めた。

前々回に書いた内容の補足になるけれど、

 

カタログとは、会社や商品の本質を引き出し表現する事だ。

 

今までは何とかその会社や商品の良さを伝えようとしていた。

売上が伸びるための法則があるような無いような、答えが見つけにくいデザインという暗闇の中で売上に繋がる何かを手さぐりに探し表現していた。手さぐりだったからその共通性はなかなか見つけられなかった。

しかし、ようやく光が見えてきた。

 

芯となる「本質」を見つける事。

 

ただ本質は時代によって変化するものかもしれない。

なぜなら、価値観が変わるからだ。

また多数が世間一般の常識を作る傾向がある。

正しさではなく、人数が多いものが基準となり常識を作る。

だから世代が変われば、常識は変化しその結果本質も変わる可能性がある。

 

時代の変化を読み解き、その会社の真の本質を上手く表現するできるように頑張ろう!!

 

 



214

デザイナーの本当の凄いところをみ~っけ!!

 

2023年11月20日 

優秀なデザイナーは表現力の他に長けている能力がある!!

先日、パネル製作依頼で追い込まれていた。

 

パネルは、カタログと似ていても求められる能力が違う。。

それがよ~く分かった。

と、同時にデザイナーの本当の凄いところが見えてきた。

 

デザイナーの本当の能力の凄さは色や形、デザイン的センスだけではない。

デザイン力の中に、分析力と表現力が含まれている。これが本当のデザイナーの真の力だ!!

これらの中には、言葉の表現力も求められている。

 

つまり商品や企業の本質を見極める分析力とその表現力、そして先見性も必要だ。

簡単にいえば、経営者のような総合力が求められている!!

と、ようやく気が付いた。

 

デザインは、表現力だけでは仕事は評価されない。

分かりやすい例えで言えば、

漫画家。。

絵が上手いだけでは、売れない。

ストーリーが良くなければ、みんなに飽きられてしまう。

絵が上手であるけれどもストーリー性に欠けている漫画家さんは、惜しい!!とついつい思ってしまう。

 

 

さてさて、話を戻そう。

パネルとカタログの違いは、表現のページ枚数。

パネルは1枚、カタログは数ページ。

つまり、パネルは1枚の中にあれこれを詰めるのではなく、

必要なことを絞って短く分かりやすく表現する。

あれもこれもと書きたくなるが、言葉が多すぎてもいけない。

いっぱい書きすぎると読んでもらえないもの。

そして一番難しいのは、的確な言葉とデザイン力で一撃で人々の心に響かせること。

この一撃の中に、本質を突く分析力と先見性が求められる。

 

つまり優秀なデザイナーさんたちは誰よりも早く本質と先見性を見抜く。

そしてその本質と先見性を融合させ新しいデザインに生まれ変わらせ、一枚の画用紙に短く表現できる。

だから製品が売れる!!

 

ひゃ~~!!

これは凄いわぁ!!

尊敬しちゃう。。(*^▽^*)

 

頑張ろ~~っと。

 



215

技術力があっても表に出せない場合がある。

 

2023年11月25日 

秘密保持契約でがちがちに固められている。

 

会社を大きくしたいとき、保有している技術力をアピールしたい。

誰もがそう思う。

 

しかし、表に出すことが出来ないということがある。

 

大手企業との秘密保持契約でがちがちに固められる。

中小企業が技術を保有していても、開発資金は大手企業が出している。

よって契約で外部には出せない。

 

当たり前なんですけどね~~。

ん~~残念。(>_<)

 

ニッチな分野程、同じ業界なら理解してくれるが

違う業界になればま~ったく理解してもらえない。

違う業界でその技術を開拓するには宣伝する為に何かしら表現しなくてはいけない。

でも契約で書けない・・・。

 

これも残念だわ!! 

 

そういう事例が沢山あるということだけここに書いておこ~~っと。

↑これは想像以上に根が深いと気が付いた。

 



216

大手企業は規模の大きさで商談を決める

 

2023年12月1日 

これが大手企業が古い体質を作ってしまう。

先日、聞いた話。

 

大手企業の商談の選択基準は、規模の大きさ。

正直、どのぐらいで儲かるの?

 

500億円?

50億円?

 

この時点で、50億円の商談は消えてしまう。。

大手企業の担当者が面白い取引と思っても上層部は許可しないこともある。

 

しか~し、ある人と話をしていたら

これを続けているといつの間にか時代遅れの古い体質になっていく。

なぜなら、最新のテクノロジーや技術は小規模から始まるからだ。

小規模時点で少しずつ新技術を導入していかないと、古い体質を取り去れない。

また50億円が500億円まで規模拡大するまで時間を要する。

 

これがイノベーションのジレンマが起こる理由の一つ。

大事なポイントに気が付かせてもらいました。

 

 



217

改めて感じた。計測の難しさ。

 

2023年12月7日 

加工物の出来栄えが悪いと、計測は安定しない。

 

ものづくりで必ず必要になる大事な工程の1つ。

それは一番最後に行われる「計測」という生産された加工物を測定する作業。

この作業によって、その加工物の合否判定が決定する。

不合格となった製品は、再度修正加工される場合もあるけれど

修正できない加工については不良品扱いになり廃棄されることもある。

この不良品が商品全体に影響与えることも少なくない。

だからとても大事な工程である。

 

この「計測」を深く追及すればするほど、難しい分野と痛感する。

①同じ加工物を測定しても置き方が少しでもずれれば、その値は正確ではなくなってしまう。

②計測機の校正やメンテナンスが出来ていなければ、日によって値にバラツキが生まれてしまう。

③振動や温度の変化によって値がバラついてしまう。

④測定方法(測定理論)が違えば、例えば同じものを測っても誤差が生まれる。

 ※例 水銀体温計と電子体温計では微妙に体温が違う

 

上記の4つの他にも、新たな発見した。( ..)φメモメモ

よく考えれば当たり前なのですが・・・。

 

出来上がった加工物の計測をしていて、

「なぜか数値が安定しない・・・、毎回違う・・・なぜ?」

 

それは、加工物の出来栄えが悪いから!!

シンプルな答えだけれど、このことが計測の不安定さにつながる・・・。

 

生産された加工物の出来栄えが悪いほど、

固定するにも不安定。だから計測の値に大きなバラツキが生まれやすい。

逆を言えば、出来栄えが良いほど安定した値に収束しやすい。

 

意外とこれが盲点だ!!

 

説明が難しいけど、

例えば・・・、長さを測る時

縦横高さが各1cmの立体があったとする。その長さを正確に測りたい。

表面がざらざらしているものと表面がピカピカのを測り比べてみると

 

表面がざらざらの場合・・・・何度も計測するとその値が、1.01、1.15.、1.32.、1.51などばらつきが生まれやすい。

その理由は、ざらざらの凸凹により毎回計測する場所が微妙にずれるため値がズレる。

凸の高い位置で測定したり、凹の低い位置で測定したりすることが原因です。

 

逆に、表面がピカピカの場合・・・何度も計測しても1.01、1.02、1.00

表面に差があまりないから、計測の値も安定する。

 

つまり精度が高いものは、あらゆる面で制御をしやすくなるということ。

 

出来栄えが良いか悪いかの合否を見るのが測定なのだけれど、

そもそも出来栄えが悪い過ぎて計測が不安定になるとは・・・・。

 

あはは!!面白い気づきでした。

 

 

 



218

これでは、産学連携は上手く行くわけがない。

 

2023年12月13日 

技術を分解され、コピーされてしまう。

初めて第一線で活躍されている研究者側の方から声がきけた。

 

研究者は企業と組みたくないと思うことがある。

それはなぜか?

研究した技術を利益のために悪用するからだ。

 

研究者は、みんなの為に新しい技術を研究している。

そして研究から得た技術を純粋に広めたいと思っている。

だけど、その技術を一歩外へ出し民間企業に渡ると色んな思惑に巻き込まれる。

 

企業というのは、利益を追求した資本主義の典型だ。

研究者から得た技術を自己利益獲得のためにする会社が多いという。

利益が出ればでるほど、良かならぬ方向へいく。

特に得た技術を分解し、コピーを作って販売をしようとする会社が多いという。

 

コピーは、所詮コピー。

分解したって、その製造工程には重要なポイントがあるから全てを理解出来ない。

つまり市場に出回ったコピー商品は、重大な欠陥の恐れがある。

その結果、コピー商品は周りに回って開発者の研究者に返ってくる。

「この製品(コピー製品)、故障し不良品ではないか?」とね。

 

このようなことが何度も繰り返されるという。

自分が開発した技術のコピーを、どうして開発した研究者が責任を取らなくてはいけないのだろうか・・・?

勝手に分解され、違法に作られたコピー製品を!!

 

技術を開発した研究者の心は推し量れない。

怒りもあるし、悲しさもあるでしょう。

 

この話を聞いた時、胸が苦しくなった。

こんな状況があちこちで起こっていれば、産学連携は上手く行くわけないわ!!

研究者が企業と組みたくないという話は何度か聞いたことがある。

こういうことだったのね!!

 

このような事実があるということだけでも記録に残そう!! 

 

 



219

日本人は、開発に対する価値を理解していないのかもしれない。

 

2023年12月19日 

技術流出と言われるけれど・・・。

前回のお話で、研究者の心の声が聞こえた。

せっかく開発した技術でも、民間にわたると自己利益の為分解され知らないところでコピーが作られる。

 

このお話を聞いた時、

日本人は開発技術に対して、正当な価値を理解していない人が多いのかもしれない。

理解していないということは、正しい評価が出来ない。

日本での活動を諦め技術者が海外に行って多額な金額の投資や報酬を受ける。

その報酬価格は、日本の数倍以上の金額だ。

こういうニュースが出るたびに技術流出と騒がれるけれど、本質は別のところにある気がした。

 

日本人が正当な価値を評価していれば、技術者はわざわざ海外へいくこともない。

本当は海外に行きたくないのに・・・という声もある。

 

ここから考えられることは、

日本人の心の中には、研究は国の為/企業の為という「共有」的無意識な部分が刷り込まれている。

だから開発に対して高い報酬を払うという感覚がない。共有財産・共有技術だから。

でもよく考えれば、開発とは未来に関わってくる価値でもある。多くの人が恩恵を受ける。

もし未来予測まで試算できるシステムがあれば、もっと変わるのかもしれないなぁ・・・なんて思いました。

 

もう1つ発見。

開発に関していえば、

お金とは第3者からみて正当な価値を評価するのに最たるものかもしれないと思いました。

 

最近、素晴らしい技術や能力を持った方々にお会いする機会が増えてきました。

そこで、惜しみなくその費用は払う!!という意識を持つようになりました。 

 



220

プレゼンや作文力がある人は、有利に進められる

 

2023年12月26日 

最初の数行で読んでもらえるかが決まる。

管理人は作文力がない・・・。見ての通り。

だからこのHPは練習も兼ねている・・?

あはは。。言いたいことだけを書いているだけですが。

 

企業が成長するのに、社内でプレゼンや作文力がある人は順調に物事を進めやすい。

なぜなら!!

プレゼンや作文力がないと人は共感は出来無し、動いてくれない。

 

ただし、プレゼンには2つあると思う。

オンラインや登壇して人前での説明力。

と、もう一つ。書類のみの審査による説明力。

前者は言うまでもないので省略。

意外と重要なのが後者。

 

中小企業は、自治体の助成金や補助金を活用している。

この時必ず申請書や報告書の書類を書かなければいけない。

フォーマットが決まっている使い勝手の悪いWordで制限された枚数であ~だこ~だ書かなくてはいけない。

これが意外と面倒というか手間が掛かる。

慣れないうちは、ちょっとした表現も正確に書かなくてはいけないし

場合によっては数字の半角/全角すらも指定される。

 

またテーマがある程度自由な時は、いかに審査員の興味を引くか。

最初の数行が面白いかどうかで、最後まで読んでもらえるか決まる!!

読んでもらえなければ、事実上落ちたも同然。補助金は活用できない。

だから文章力って重要。。

 

また別のお話で、ある企業のニッチな商品がコンペで入選した。

専門的知識がある人からみると、技術的には大したことがないという。別の企業もその技術を保有しているから。

しかし審査員は全員が専門的知識がある訳ではないので、ニッチ商品ほどその価値を理解していない人が多い。

だから作文力で判断するしかないこともある。作文が上手な人はPRするところを心得ている。

その結果、入選する可能性は大いにある。

 

入選すればまた別の違う運を呼び込むので、作文力はとても重要と思いました。

 

 



ものづくりで学んだこと